問題意識と意見
弁護団が持つ今回の問題意識。
大きく弁護団の問題意識というか、主張としては、まず、刑法の175条に違憲ではないかという点。
少なくとも、それは言えるんではないかと。
もちろん刑法175条、ワイセツにろくでなし子氏が作った作品だとか、頒布したデータがワイセツにあたらないという主張も、もちろんしています。
それは第一に性欲を著しく興奮、もしくは刺激する物ではないというのは、本来であるなら傍聴人の皆さんにも見て頂いてですね、これが本当に性欲を刺激する物なのかと、みんなで議論して頂きたかったのですが、残念ながら異議が通りませんで、それは叶わなかったんですけども、いわゆるデコマンという作品が性欲を興奮させるような物じゃないというような主張が第一になっています。
それからですね、あとは、アートプロジェクトといって、アーティストだけではなく、色んな人が創作活動に関わって、アーティスト自身もどんな物が出来るかわからない、っていうような、いわゆる彼女がやってるのはアートプロジェクトだと我々思ってるんですけども、そういった過程のなかで作っている物がワイセツではないというような主張もしています。
その他、ろくでなし子氏が送っているのはワイセツな女性器のデータその物じゃなく、データが保存してあるURLを送っているだけなので、そういったことが頒布にあたらないんじゃないかとか、そういったような事も主張しています。
今回、証拠調の展示の仕方について、弁護人の方から異議が出ましたけれど、もしこれが通ったとすると、ろくでなし子氏、あるいは、デコマンワークショップで作られた方のデコマンという物が一般の事件と同じ様な方法で展示されていた可能性があるんですね。
そうしますと、これは本当にワイセツであって刑法上処罰されなければならない物であるのかという物は我々国民一般が議論出来るのような物になったと考えるのですが、そういった異議が通らず傍聴席から見えないような形での示し方となってしまったのは非常に残念です。
弁護団からの手続き概要説明終了。
続いて、ろくでなし子氏本人から。
今日は、私の事件の傍聴や説明会に来て頂いて、ありがとうございました。
起訴状に対する意見、真実は自分が言いたかったことが述べられたんでよかったと思うんですけど、弁護団の先生方が仰ってるように、証拠品をあえて、ワザと傍聴席に見えないように提示するという形で隠そうとした態度とか、しかし私は何度も戦っていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
ここで、しっかり出版物のPRをされてました。
質疑応答に続きます。
個人的な考察。
もちろん傍聴側から見えなかった証拠品は嫌がらせみたいな感じでしょう。
これが通らなかったというのは、それだけみれば検察側のリードだと。
しかし、刑法175条のワイセツの定義、性欲を著しく興奮、もしくは刺激する物っていうのが曖昧過ぎる。
それは万人にする解釈としては今回のケースはムリがあり過ぎる。
仮に今後、他の誰かの展示であったとしても、性欲を著しく興奮されるという人が出れば今回のように起訴されるケースが出来上がるという事。
むしろ性器を展示していない作品の方が興奮するという事は実際問題ありえるでしょう。
今までに、きっとあったでしょう。
何が性欲を著しく興奮されるのか？
ボーダーラインはどこなのか？
そもそもボーダーラインは引けるのか？
疑問だらけです。
まんこを神聖化し過ぎた結果じゃないのかと。
少し調べましたが、この言葉の発祥もよくわからず、せいぜいこの30年でタブー化された言葉だと。
男尊女卑の考え方によるとか、諸説あって、そもそもこの言葉が女性器を表す以外が謎過ぎる…
言葉の一人歩き。
いくつか紹介です。
初公判報告シンポジウム
『ワイセツって何ですか？』
日時:2015年4月16日18:30〜20:30(会場18:00)
会場:日本教育会館 第二会議室…東京都千代田区一ツ橋2-6-2
【カンパのお願い】
郵貯記号:14100-56560871
名称:ロクデナシコシエンベンゴダン
金融名:ゆうちょ銀行
支店名:四一八支店 普通 5656087
名義:ロクデナシコシエンベンゴダン
