改造人間
グランギニョル氏とお茶の後、そのまま改造人間祭に凸してきたよ。
はい、このアウェー感。
ピアスもタトゥーも入ってない人間が果たして何人いるんだろうってレベルでみんな何か改造してる方々。
そういう祭りだしね。
会場で響き渡るニードル音、その場で彫ってます。
キング・オブ・タトゥーっていう国内最大規模のタトゥーイベントに凸した時と同じ感覚が。
さて、第一部はケロッピー前田氏のレクチャーからスタート。
今日は、改造人間祭で、「ヒトは、なぜ身体を改造するのか?」をレクチャーしました。
というわけで、まず、「身体改造とはなんでしょうか?」
これは、「ボディ・モディフィケーション」の日本語訳で、「タトゥー、ピアス、および、さらに難易度の高い身体の加工、変形行為の総称」です。
タトゥーやピアスが、一般化した今、難易度の高い改造のみを、身体改造と呼ぶときもあります。
ここで重要なのは、これから登場するであろう新しい改造を含む、幅広い伸びしろがあることです。
だから、新しい改造を探したり、発明したり、いろいろ試して改善することも、身体改造の楽しみなんです。
では、世界の身体改造ブームは、どのようにはじまったのでしょうか?
1989年に、アメリカで「モダン・プリミティブズ」という本が、出版されました。
日本語では「現代の野蛮人」という意味になります。
これは、民族的な儀式や風習に残る身体改造行為を現代的に復興するということでした。
僕は、その本を1991年に入手し、身体改造を始めるきっかけになりました。
1970年代以降、アメリカでは、タトゥーはバイカーやアウトローの間で流行し、ボディピアスはゲイやSM愛好者が実践し始めていました。
しかし、「モダン・プリミティブズ」が登場して、世界的なブームが起こります。
日本でも、タトゥー、ピアス、身体改造が一般化した今、「モダン・プリミティブズ」という言葉は、民族的なものの復興ばかりでなく、「身体改造は人類の本来的な願望である」 だから「身体改造は世界各地にみられ、歴史的にも太古にまでさかのぼれる」ということも含んでいるのではないか。
1990年代、「モダン・プリミティブズ」というアイデアとともに、民族起源を持つ様々なボディピアスが復興し、黒一色の紋様を刻むトライバル・タトゥーが人気を得た。
その後、90年代半ばから、インターネットとともに、民族起源を持たない、エクストリームな身体改造が次々に登場してくる。
これは「モディフィケーション・コンベンション」の略で、難易度の高い身体改造の実践者しか参加できないという画期的なものでした。
「モドゥコン」のときに、インプラント(埋め込み)、スプリットタン(蛇舌)、スカリフィケーション(瘢痕)、ブランディング(焼印)、サブインシジョン(男性器切開)、アンピュテーション(指手足切開)、キャストレーション(去勢)など、いわゆるタトゥーやピアスを超える身体改造がでそろった。
一方、日本では、90年代、間宮英三氏がボディピアスのブームをけん引しました。
02年以降、フランスの身体改造アーティスト、ルーカス・スピラが定期的に来日して、身体改造を持ち込み。08年にはTHEフッカーズがサスペンション流行を仕掛け、ベーグルヘッドは世界的なニュースになりました。
改造人間祭にブースを出している彫師の大島托氏は、「縄文タトゥー」の現代的な復興を目指して、すでにいくつもの大作を仕上げています。
それについて、私、ケロッピー前田が書いた記事が、現在発売中の美術雑誌『TH』で読めます。
皆さん、ご存知の通り、私は頭蓋骨に穴を開けるトレパネーションのリサーチも続けています。
その理由は、単に「意識が覚醒すかどうか」というだけでなく、「人類最古の外科手術」として、8千年前の穴が開いた頭蓋骨が発見されており、そのような改造行為が人類の太古の歴史と関係しているからです。
「モダン・プリミティブズ」の裏表紙にある一文を紹介しよう。
「現代社会における知られざる領域を人類学的視点で覗いてみよう。
そこでは、太古の人類が行っていた身体の装飾行為が大変な人気を得て復興している。
つまり、象徴的なタトゥー、ピアッシング、スカリフィケーションであるその”野蛮人的”な行動は、それまでの社会常識であった行為や美意識を分断するようなものだが、それについて、客観的に細部まで調べてみた。
そうするとわかってくるのは、もはや地球上に未開の地が失われ、最後に残る未開発なところは、人間の身体しかないのである」
と、こんな感じです。
もちろん実際のトーク内容とはちょっと違いますが。
…さぁ、心が弱い人は回れ右!
「17 EXTREME BODY MODIFICATION」
…もうね、見たら説明いらないでしょ(笑)
百聞は一見に如かず。
実際に事前情報なく出会ってしまったら身構えるレベル。
アイボールタトゥー流行ってますね、まだ実際に見た事ないですけど。
当然身体に負担かかるし、衛生面とか諸々大変なわけです、そういう意味でも身体改造≠ファッションだと思う。
お洒落ではあるけど、最大の違いはそれが永続的に続く点。
ファッションはあくまで消費されるから、身体改造はどちらかというと宗教儀式に近い気がします。
会場で実践してたニードルアートは取り外し可能だからファッションに成り得るけど、やっぱり負担がなぁ…
あとは遺骨でダイヤを作る時に個人差で黄色か青色のダイヤになるか分かれるって話が興味深かったですね。
他にもモザイクかかるレベルの激しいやつも多々…
第二部は会場の方々のお披露目会。
みんなこんな感じ。
ヤクザじゃなく一般人だからね?
そしてグランギニョル氏の切断ファイルのスライドショー。
お茶した時に見せてもらったやつです。
改造してる方々が若干引いてる(笑)
足すのはいいけど、引くのはダメだって言葉を思い出します。
そしてグランギニョル氏の足との撮影会タイムになってました、大人気。
第三部は実演、サスペンション。
フッカーズのリーダー、ASAMI氏の背中。
デパHではよく見ますが、ロフトプラスワンで見るのは初。
天井の高さはキネマ倶楽部と比べられないけど、その分距離が近い。
この娘は口にもニードル?リング?でリボンを通すっていう素敵な改造。
何気にこの日スプリットタンがちゃんと左右で動くのを初めて見ましたね。
皮膚は偉大。
伸びる、伸びる。
当然痛いよ!体感した事ないから聞いた話だけど(笑)
こんな感じで終了。
興味がある人のために、今後身体改造が見れる&知れるイベント。
2015年6月6日
デパートメントH
2015年8月8日
オキュパイ・スクール
2015年9月28日
改造人間祭vol.14
THE HOOKERS
月花