アクティブな人見知り

いろんな所に凸したレポート

空色の栞

JR福知山線脱線事故を覚えているでしょうか?
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もうなのか、やっとなのか、10年前の出来事です。

10年前の記憶として、電車が脱線してビルに激突。
死者多数出たという記憶はあるものの、関西の事故であり、10年経っているという事で過去の事故のひとつという認識が正直なところでした。

今回はその福知山線脱線事故の東京での展示に凸してきたよ。



事故の概要として、2005年4月25日、7両編成のうち、5両が脱線、先頭2車両がマンションに激突して大破。
運転士、乗客含め107名死亡。

こんなに亡くなってたんですね。

展示内容は、この事故を取材してきた方々の文章、事故関係者で作ったNPOでの活動内容、励まし等のメッセージボード、事故にあった被害者の方の文章、絵画、そういった内容でした。



特に生々しかったのが、事故車両の、先頭、二車両目に乗っていた人の文章。

ガソリンの燃える臭い、人の目が飛び出していたり、顔が裂けていたり、上半身が天井に突き刺さり浮かんでいたり…

それはイメージよりも実際は遥かに地獄だったでしょう。
その時、どこにいたかで、恐怖の温度差というのは絶対にありますが。

一度オーバーランして、その後に走り出した時、体感出来るレベルでスピードが出ていたと。
運転士ひとりの問題とは軽く言えない社会の現状は、10年経った今でもある。

分刻みの正確な乗車時間、満員電車。

当時と何が変わったのか?

関西はわかりませんが、東京だと10年電車に乗り続けて、これといった変化は特に感じません。

未来への可能性として、一部電車が自動運転になり始めたくらいで。



この事件を通して何が言えるのか?

もちろん、考え続けるきっかけになるでしょう。
忘れたい人もいるでしょう。

個人的には、これが風化するかどうかは人それぞれで。
同じような事故が起きずに10年経てばいいなと思います。



空色の栞。
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風化防止として、本の栞に挟むくらいで、覚えていて欲しい。
そんな感じで会場で貰いました。

書かれている文章の紹介です。



あなたの道しるべ

あの日の朝、いつもの日常の中で
多くの人が列車に乗っていました。
それぞれに目的を持って。

そして一変した日常。
空は真っ青に澄み渡っていました。

その空色の栞に
私たちの願いを託しました。

「あの日を決して繰り返すことなく
心安らかに暮らせる社会を育んでいきたい」



わたしたちのJR福知山線脱線事故ー事故から10年
http://fukuchiyama10years.tumblr.com
〜2015年4月26日

市民事務局かわにし