アクティブな人見知り

いろんな所に凸したレポート

トレパネーション

オキュパイ・スクールに凸してきたよ。
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第二回です。
はい、いきなりオキュパイ・スクールってなんだよ&第一回はどうした?って質問、疑問は無視します(笑)
って訳にもいかないだろうから軽く説明すると、

『オキュパイ・スクール』は、混沌とした21世紀のいまを生き抜くための全く新しい学校です。

ケロッピー前田氏のブログより。

ケロッピー前田氏はオキュパイ・スクールの発案者です。校長とでも呼べばいいかしら?

人体改造ジャーナリスト。
そんなケロッピー氏からスタートする一限目はトレパネーション

痛い、グロいが駄目な人は違う記事に飛ぼう(笑)ってくらい、マジでエグい内容になります、ご注意を。

最初からルーカス・スピラ氏のショッキング映像が。
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知りたい人に参考として。

ルーカス・スピラ

さて、無理な人は回れ右しよう。
前回のオキュパイ・スクールでは新しい人体改造についての授業でした。

サブカル、趣味を越えてもう一歩踏み込んでいくよ。




簡単にいうと頭蓋骨に穴を開ける手術。
行為としては難易度が高く人体改造のひとつとして注目されている。

頭蓋骨に穴を開ける行為って言ってもあくまで頭蓋骨に穴を開けるだけで、脳膜には傷を付けない。頭蓋骨は脳膜に包まれてる。

頭蓋骨に穴を開ける事で、意識の覚醒が起こるんじゃないかって1960年代に出てくる考え。
それが現代に復活。

今回はそんな内容の講義。

トレパネーションの面白い所は、一部の変わった人が無茶をしてチャレンジしたという事ではなく、人類最古の外科手術として実際に頭蓋骨に人為的に穴を開けた物がインカ帝国の遺跡から発見されてる。
8000年前まで遡れる。



何故、昔の人が頭蓋骨に穴を開けようとしたのか?

アフリカのキシイ族、1960年代のドキュメンタリー映像。ア・ホール・イン・ザ・ヘッド。
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この頃までは原始的な方法でトレパネーションが行われる。
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…わあぉ、現代でやったら衛生面的にヤバいだろうなって。

頭蓋骨に穴を開ける事で頭蓋骨の中の気圧が下がって、脳内血流量が上がる。色々な病気の治療に役に立つ。

偏頭痛、鬱病を治す為にこのかなり無茶な治療をやってたみたい…

1970年代まではアフリカでこのやり方でやっていたと…医学の進歩って素晴らしいね!

現代の医療でも頭蓋骨に穴を開けるという行為は普通にやってるよ。
脳梗塞脳挫傷、脳内出血が脳内で凝固した時の応急処置etc。



現代的に復活したのが、1960年代〜。

1970年代にアーティストで自分で自分に穴を開けるっていうドキュメンタリー映像を作った人が。

アマンダ・フィールディング氏。
セルフトレパネーションやってます。さぁ、興味ある人はググろう!

太古の時代に何故それをしたのか?
もし、それが意識の覚醒とか精神的な変化があればそれをやってみたい。
普通の医者だと病気の治療以外にやってくれない→だったら自分で。

その思考回路はわからなくはないけど、チャレンジャー…



さて、これ以外にトレパネーションが知られるようになった大きな理由。

ジョン・レノン氏がトレパネーションをしようとした。

1969年にベッドインという作品でアムステルダムに訪れた時の話。

バード・フゲス氏。1960年代のトレパネーションの復活のきっかけを作った人。要は頼んだわけですね。

1986年にポール・マッカートニー氏が一緒にトレパネーションしようよって誘われて断ったって音楽雑誌の記事になった。これが注目されたと。

アムステルダムは世界でいち早くマリファナを解禁した国です。1976年。
1960〜70年代はヨーロッパにおけるカウンターカルチャーを牽引していた場所。

コール・ヤリング氏。ベッドインの写真を撮ったことで世界的に有名になった写真家。バード氏とも交流が。
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ケロッピー氏が2012年に取材でその時の事を聞いています。

さてここから、バード・フゲス氏について。1965年セルフトレパネーションをしようとしているところをコール氏が撮影。ストーンザストリートでの100人くらいのアートパフォーマンスのなかのひとつでやったと。
上記のサイトで見れるよ!

トレパネーションをやる前にバード氏が立てた仮説。

『ブレーンブラッドボリューム』

頭蓋骨に穴を開ける→脳内の気圧が下がる→脳内血流量が上がる

ここまでは科学的な事実。

→意識が覚醒する

っていう仮説。脳内の血流量を最も手っ取り早く上げる方法として頭蓋骨に穴を開ける。
で、実践。それを公開パフォーマンス。



日本でも縄文時代の人骨に人為的に穴が開けられている物が発見されている。
世界的に太古からやってたみたいですね。



ジョン・レノン氏の影響もデカいけど、1960〜70年代に有名にしたバード氏とアマンダ氏。
現代風に復活したけど、セルフでやることにマスコミ的に批判される部分があり、表舞台から退きます。

ちなみにバード氏はアムステルダムの医学部だったんですが、最終的に医者になるための試験で審査拒否をされ、医者になれないというエピソードがあります。



さて、世の中から一度忘れられたトレパネーション、これが1990年代にインターネットの普及と共に、例のアレはどうなったかな?的な感じでもう一度注目されます。

ボディモディフィケーション(身体改造)も再注目。
1994年にカナダのトロントを本拠地としたBMEがスタート。どんなのかはこちら。


ここでこれから可能性のある難度の高い身体改造としてトレパネーションをリストに加えていて、改造愛好者の中でも注目されるひとつに。

ア・ホール・イン・ザ・ヘッドの監督、ケヴィン・ソリング氏も例のアレどうなった?的に1960〜70年代のトレパネーション関係者を改めて取材してドキュメンタリー映画を作ります。
その時に新たなキーパーソンとして、ピーター・ハルヴォーソン氏が登場します。

このドキュメンタリーは1998年に公開されるわけですが、これをきっかけとしてピーター氏がITAGというトレパネーションをやりたい人にそれが可能な病院を提供するというチームを作ります。

メキシコの病院で2004年まではそれが行われていたと。

ちなみにこのドリル。頭の光ってる部分が穴を開けた結果の凹み。
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そしてそんな道具を使ったトレパネーションが関係する漫画、


知ってる人は多いんじゃないですかね?
漫画のワンシーンでトレパネーションの手術のシーンがある所の資料がア・ホール・イン・ザ・ヘッドのドキュメンタリー映像だったりします。
道具は東急ハンズとかで揃うよ(笑)

海外だと、ジョン・レノン氏、日本だと、ホムンクルストレパネーションの一般的知名度を上げたものといわれています。



場所変わって現在のロシア、サンクトベルク。ユーリ・モスカレンコ氏。
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トレパネーションをすることは合法ではないにしろ、研究することは自由。

モスカレンコ氏はアンチエイジング、特に脳の老化、痴呆症の治療に役立つんではないかという仮説で研究をしている。

オステオパシーという整体の一種で頭蓋骨を頭皮の上から触って病気を発見、病院を治すという事をロシアにおいて科学的に立証した博士として有名。

トレパネーション研究所と呼ばれているけど、実際はオステオパシーの研究施設。

オステオパシーをより効果的にやるためにモスカレンコ氏は頭蓋骨に穴を開けたらいいんじゃないかと研究してる。



ケロッピー氏

『身体を改造する行為というものが、単なるファッション、サブカルチャーのもの、確かにそういう物でもあるんですが、このように人類の凄く古い時代からあり、また、現代的に復活させた人達がいると同時に見てもらったようにロシアでそれが研究されていたりとか、もっと幅広い視点で見て頂けると、そこから色々と拡がって来る物があるんじゃないかなと。』
 


未だにトレパネーションをやったから意識が覚醒したって科学的に立証されたケースはないから、興味があっても簡単には真似しないでね!